今日の「Stream On」でSpotifyが発表したClipsは、30秒未満の短い縦向きのビデオです。音楽を前面に押し出しながら、アーティストとしての世界観を表現したり、ファンに制作の様子を公開したりできます。
毎分、世界中で100万時間分のオンラインコンテンツがストリーミングされています。2022年には、ユーザー1人につき、1週間あたり平均19時間のオンラインビデオが再生されました。これまでにない量のビデオがアップロードされ、再生されている今、アーティストが一時的にバイラルになるだけでなく、数えきれないコンテンツクリエイターの中で存在感を高め、新規リスナーにリーチし、リスナーと長く続く絆を深めるのはますます大変になっています。
しかも、人気の高い多くのソーシャルビデオチャンネルでは、音楽があまり重視されていません。多くの場合、楽曲がサウンドバイト形式にカットされ、バックグラウンドに挿入されますが、コンテンツのクリエイターが前面に押し出される一方で、その楽曲のアーティスト情報は伏せられてしまいます。
そこで登場したのがClips
ほかの短尺ビデオ用のプラットフォームとは異なり、SpotifyのClipsはアーティストページや楽曲、アルバムに追加できます。音楽がメインのビデオを制作することで、ビデオを再生したユーザーにあなたの音楽をすぐに聴いてもらえます。Clipsを使えば、アーティストはリスナーの心をつかみ、最新のミームによる短期的なヒットではなく、長期の成功を実現することができるのです。
今週から、たくさんのアーティストがこの機能にアクセスできるようになりました。2023年の春以降、もっと多くのアーティストに向けて提供を拡大していきます。このツールが展開される間、このページをブックマークして、Clipsを使い始めるための重要な情報をチェックしておきましょう。アップロードの方法、ビデオのベストプラクティス、Clipsであなたの音楽を盛り上げるためのヒントやアイデアをお読みください。
Clipsとは?
Clipsは、Spotify for Artistsで直接アップロードできる縦型で30秒未満の短いビデオです。アーティストとその音楽を前面に押し出すことができるよう設計されており、アーティストページや楽曲、アルバム、今後のリリースに追加できます。リスナーは、アーティストページ、アルバムのページ、新しいカウントダウンページでClipsを再生し、エンゲージすることができます。Clipsで重要視されるのは、いいね!の数ではなく音楽の再生数を増やすことです。そのため、ビデオを再生したユーザーは、それぞれの表示画面からあなたの音楽にすぐにアクセスできるようになっています。
Clipsは24時間が経っても消えることがないため、最新のトレンドに合わせて新しいコンテンツを作成し続ける必要はありません。Clipsを使えば、より質の高いストーリーを伝えるビデオをSpotifyのさまざまな箇所にちりばめて、再生数を促進することができます。あなたの音楽が再生されているプラットフォーム上で、熱心なファン (または将来のファン) とコミュニケーションをとることも可能です。Clipsは、一時的なバイラルループではなく、恒久的な効果をもたらします。ストーリーをより膨らませる、時間の経過に影響されないビデオをいつでも公開することができるのです。
Clipsのアップロード方法
ステップ1: デスクトップまたはモバイルで [Clipを作成しよう] カードをクリック/タップするか、デスクトップで [ビデオ] タブをクリックして、Spotify for Artistsのビデオダッシュボードにアクセスします。
ステップ2: [ビデオをアップロード] ボタンをクリックして、アップロードを開始します。Clipsは、縦向き、高さ1280ピクセル以上、幅1080ピクセル以上のMP4ファイルで、3~30秒の長さである必要があります。
ステップ3: ビデオの詳細を追加します。Clipについて説明するキャプションの追加、リリースの1つにタグ付け、ビデオに露骨な表現が含まれているかどうかの表記、ビデオのサムネイル画像の選択が可能です。
ステップ4: Clipsの利用規約を読んで、内容に同意します。
規約に同意し、Clipを送信すると、ビデオダッシュボードを閲覧できるようになります。ここには、アップロード済みのClipsすべてがアップロード順に表示されます。それぞれのサムネイルをクリックして、必要に応じてメタデータを表示したり、ステータスを確認したり、Clipを削除したりできます。
Clipsはアーティストページの専用セクションで常に表示されますが、楽曲やアルバムにタグ付けすることもできます (Clipsではトレンドのサウンドだけではなく、音楽とアーティストが重視されるため)。リリースにタグ付けされたビデオを視聴したユーザーは、あなたの音楽をすぐに掘り下げて、ストリーミングを開始できます。
Clipsのベストプラクティスとアイデア
Clipsについて、その内容や、ミームではなく再生数に重点を置いて設計が進められた理由、アップロード方法を知ることができました。では、初めてのClipはどんなビデオにすればよいのでしょうか?ここからは、あなたのクリエイティビティを解き放つ提案やアイデアをご紹介します。
楽曲にまつわるストーリーをシェアしよう。 ファンに制作の舞台裏を見せて、聴いている楽曲により深く浸ってもらいましょう。リリースにタグ付けされた最新の3つのClipsは、その楽曲またはアルバムのページに表示されます。また、別の場所 (アーティストページなど) でClipを視聴しているリスナーには、音楽のリンクが表示されます。リスナーはそのリンクをクリックして、タグ付けされた音楽を再生できるのです。
今後のリリースについて知らせよう。 SpotifyのClipsのビデオで次の楽曲やアルバムに関する情報を発表して、リリースが公開されたとたんに再生してもらえるよう、リスナーの期待を高めましょう。Clipsで音楽についてのお知らせを聞いたリスナーは、あなたの最新ニュースをキャッチするために、あなたの音楽をできるだけ頻繁にストリーミングするようになります。(その証として、Olivia Rodrigoはリスナーに向けた「Spotifyまとめ」のビデオメッセージで「新しい音楽」について触れています)。
アーティストとして自己紹介しよう。 自己紹介ビデオをアーティストページに追加して、あなたの音楽に出会った新規リスナーにいつでも視聴してもらえるようにしましょう。あなたやあなたの音楽、そしてそのアーティスト性について紹介すれば、出会った音楽だけでなくアーティスト自身にも親しみを感じてもらえます。新規リスナーとのつながりを育み、熱狂的なファンにあなたの世界観をシェアしましょう。
共同制作者をフィーチャーしよう。 一緒に仕事している仲間のアーティスト、プロデューサー、ソングライターと共同でビデオを作成しましょう。新しい作品や今後のリリースを宣伝すれば、お互いのファンベースを盛り上げることができます。アーティストの世界や、コラボレーションの舞台裏をファンにのぞいてもらいましょう。
新しいグッズを紹介しよう。 ファンに最新グッズの登場を知らせて、Tシャツ、パーカー、レコード、ラバライトなど、あなたらしいグッズを宣伝しましょう。アーティストページかリリースページからグッズを購入できることをファンに知らせるために、Spotify for Artistsでグッズ販売の設定が完了していることを確認してください。
ここでは、Clipsに取り入れられるアイデアのうち5つをご紹介しましたが、Clipsの可能性は無限大です。GRWM (Get Ready With Me) やコンサート前のルーティーンをアップロードしたり、複数のClipビデオでアルバムについて本格的に紹介したりできます。また、ツアーの最新情報を発表したり、記念日やマイルストーンを祝ったり、ファンにステージ裏を見てもらったり、自分の歌詞について評価したり、楽曲名に込められた意味を伝えたりと、さまざまな活用方法があります。事前にライセンス提供者からの許可をもらえば、Clipsに音楽を含めることも可能です。
さらなるヒントをお探しの場合は、Omar Apolloが語る最新ヒット曲の裏側や、mehroによる今後のライブパフォーマンスの予告編、トーヴ・ローがClipsでストーリーを伝えて新しい音楽を宣伝した方法をご覧ください。これらのビデオを再生するには、モバイルで各アーティストのプロフィールを開き、[ビデオ] セクションまで下にスクロールしてください。
すばらしいClipsを作成して、ファンや仲間のアーティストをインスパイアしましょう。