Spotify for Artistsの2022年を振り返って

December 8, 2022

過去12ヶ月間、アーティストのパワーやインスピレーションの源となり、その活躍を応援してきたSpotify for Artistsの歩みを振り返ります。

2022年はSpotify for Artistsにとって、多くのことが起きた年でした。2年以上にわたるパンデミックに悩まされた音楽業界で新たな一歩を踏み出すには、アーティストをサポートする方法を見直す必要がありました。そこで、Spotifyは新しい取り組みやツールの提供を開始し、コミュニケーションの手段を刷新してきたのです。そしてその過程で、大きな成功も見ることができました。この記事では、そうしたニュースを見逃してしまった方のために、今年のSpotifyの取り組みをご紹介します。

収益のアップ

今年の初めにリリースされたマスタークラスの新しいエピソードでは、Spotifyで収益を得る方法について詳しく取り上げました。Spotify for Artistsの責任者Camille Hearstが、アーティストによる収益化と、ロイヤリティ以外でのアーティストの収入源の構築を改めて目標にすると明らかにしたことに伴い、その目標の達成に役立つさまざまな機能が公開されました。

ライブイベントがついにパンデミック以前の活気を取り戻し始めたことから、Spotifyはまず、リニューアルされたライブイベントのフィード機能を活用し、ライブパフォーマンスの宣伝活動に着手しました。この機能は、ライブイベントに関するパーソナライズされたおすすめ情報を、Spotifyリスナーのリスニング傾向や場所に基づいて表示するものです。チケット販売パートナーの協力により、ファンは地元で開催されるコンサートの情報をアプリ内のハブでチェックできるようになりました。

また、アーティストはSpotify Liveアプリを使ってライブオーディオを提供し、Spotifyでスーパーファンとバーチャルでつながれるようになりました。現在テスト中の新しい機能の一つは、Spotifyを利用するスーパーファン向けに、アーティストがホストする限定のライブオーディオルームです。ファンと親しく交流できるこの空間で、アーティストはニューリリースといった音楽の特別なモーメントを盛り上げられるだけでなく、グッズの販売やコンサートチケットの宣伝活動を行ったり、ファンによるサポート機能を使ってファンからのチップや寄付を受け取ったりすることができます。

ファンによるサポート機能 (旧称:アーティストが選択した支援団体) については、リブランディングと機能の拡張が行われ、ウクライナでの戦争に加え、最近ではGivingTuesdayといった重要な出来事への支援を募るために活用されました。

アーティストがファンとつながり、新曲をリリースし、ステージでの活動を再開するうえで、グッズは今までに増して重要なものになっています。そこで、SpotifyはMerchFriendsと提携し、Band Shirt Dayへの参加を開始しました。これは、ファンによるサポート機能を活用して特定の活動を支援するためにグッズを販売し、資金集めを行う、年に一度の特別なイベントです。さらに、Spotifyはグッズ販売をもっと簡単に行えるよう、Spotifyのリリースページにグッズを紹介できるセクションを追加するとともに、手頃な価格のShopifyスタータープランの提供を開始できるよう支援しました。アーティストはこのプランに登録して、月額たったの$5でSpotifyでグッズを販売するのに必要な機能をすべて利用できます。また、Spotifyでグッズビジネスを構築するのに必要な情報はすべて、新しい [グッズ] ハブでチェックできるようになりました。

シンガーソングライターmehroのグッズ販売に注目したストーリーもチェックできます。mehroは、ユニークなデザインのグッズをSpotify限定の記念品としてファンに販売しました。「コンサートに行ってグッズを購入するということは、思い出を形にすることでもあります」とオルタナティブ・ポップアーティストのmehroは語ります。そして、その形として残った思い出こそが、アーティストとファンの絆を強めるものなのです。

効果が証明された宣伝ツール

Marqueeの最大の強みは、宣伝を最も効果的なタイミングと場所で行えることです。このツールのターゲットが米国だけでなく、合計37のマーケットに拡大されたことにより、アーティストとレーベルチームは、対象となるニューリリースをSpotify for Artistsから直接リスナーに宣伝できるようになりました。さらに、ラテンアメリカのアーティストとレーベルチームも、Spotifyのセールスチームを通してMarqueeを購入できるようになりました。また、Spotify for Artistsでのキャンペーンを利用する資格を得るためにアーティストが必要とする再生数と最低予算を引き下げました。今年の終わりに新たに実施された詳細な調査では、Marqueeの効果を明確に示す結果が得られました。音楽の宣伝においてSpotifyアプリ内のおすすめ機能は、類似するソーシャル広告と比べ、費用1ドルあたり平均で10倍も多くのSpotifyリスナーを獲得する効果があることがわかったのです。

さらにMarqueeには、クローズテストの段階にあるDiscovery Modeを補完する効果があることも判明しました。マイアミを拠点とするMagic City Hippiesの2作目のリリース「Water Your Garden」のケーススタディーでは、Discovery ModeをMarqueeとCanvasと連携させることでどのように認知度を高められるかについて知ることができました。実際、このバンドはSpotify for Artistsのマーケティングツールを活用し、リスナーがプレリリースシングルを再生する可能性を4倍も向上させ、Radio機能と自動再生機能によってアルバムのリリース前にオーディエンスを3倍増加させることに成功したのです。

今年公開されたMade to be Foundは、Spotifyでリスナーに自分の音楽を知ってもらい、ファンになってもらうためのガイドが掲載された、アーティスト向けの新しいウェブサイトです。このサイトは、音楽の配信からプレイリストのピッチングまでの流れや、リスナーにリーチする3つのルートを詳しく解説しています。そのルートとは、Spotifyのエディターによるキュレーション、アルゴリズムによるパーソナライズされたおすすめ機能、そして個人プレイリストへの楽曲の追加といったファン主導の楽曲再生です。

ファンに関するインサイト

ファンは、音楽活動を楽しくするだけではなく、アーティストのキャリア構築において基盤となる存在です。そのため、Spotifyはアーティストが長年のフォロワーと新しいリスナーの両方とつながるための新しい方法を構築することに特に力を注いできました。新たに2つのエディションが加わり、7言語で利用可能となったFan Studyでは、アーティストのカタログの重要性や、世界の音楽シーンの動向について、最新のデータをチェックすることができます。Fan Studyの一環として、SpotifyはNetflixと提携し、画面で楽曲を紹介すると、リスナーインタラクションにどのような影響があるかについて分析しました (新規リスナーが50%から6000%増加し、リスナーがそのアーティストのほかの作品を再生する可能性は平均109%も増加することが判明)。グローバル版では、世界中のアーティストがどのように障壁や国境を乗り越え、これまで以上に多くのファンにリーチし続けているのかについて分析しました。新しいアーティスト発掘の66%が、出身国以外で起こっていることがわかりました。そして、新しいリスナーは見つけたアーティストをかなり熱心に聴いていたのです。

今年の締めくくりとして、アーティストからファンへの特別なビデオがSpotifyまとめに登場。トップリスナーは、お気に入りのアーティスト自身が2022年の活動をサポートしてくれたファンに贈る、30秒間のビデオメッセージを閲覧できました。

学び続けよう

最高の教師となるのは、あなたと同じ経験や、音楽制作における課題に直面しながら、キャリアを築いてきた人かもしれません。なぜなら、その人は乗り越え方を知っているからです。「Best Advice」ポッドキャストでは、Big FreediaBANKSトロイ・シヴァンPrince Royceなどの音楽界のスターが、自分のメンターや経験から得た、驚くようなアイデアに溢れる実用的なアドバイスを、業界をリードする新人アーティストに向けてシェアしています。

また、毎月のインタビューシリーズ「#SongwriterSaturday」では、Nova Wav、Dan Wilson、Justin Tranter、MNEKなどの業界の第一人者たちが、ソングライターになるために本当に必要なことをさまざまなインサイトや逸話とともに明かしています。継続中のビデオシリーズ「How They Made It」を見ると、新鮮な視点で仲間のアーティストから学ぶこともできます。ビジネスについては、「Co.Lab Sessions」ポッドキャストやさまざまなイベントで、業界のさまざまな場所で活躍する大物たちがとっておきのヒントをシェアしてくれました。また、Noteable Studiosが北アメリカとヨーロッパの4都市 (まもなく5都市に展開予定) でレコーディングスタジオの無料提供を再開しました。

数えきれないキャリアへの道筋を前に、どこから始めればよいかわからなくなることがあります。そこで、キャリアの目標を一つひとつ達成できるようガイドしてくれるバーチャルのアーティストマネージャーのようなツール、In Focusが公開されました。このツールでは、5つのキャリアカテゴリー (Create、Promote、Connect、Earn、Learn) と21のフォーカスエリアから特定の目標に焦点を絞り、その達成に必要不可欠なツール、リソース、おすすめ情報を確認することができます。

もちろん、学びと成長の機会はこれで終わりません。Spotify for Artistsは、2023年もアーティストを応援し続けます!

Spotify for Artistsは、あなたがファンベースを拡大し、目標を達成していけるようサポートします。

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