bbno$はどのように能動的な再生数を倍増させたのか
バンクーバーに拠点を置くmtheory所属のラッパーチームは、戦略的にMarqueeを利用することで、「eat ya veggies」のリリースに先駆け、能動的な再生数を40パーセントポイントも増加させることに成功しました。
1人のインディーアーティストがどのように、口コミの拡散をきっかけに不動のキャリアと熱心なファンベースを手に入れ、有名アーティストへと成長を遂げたのでしょうか?このようなサクセスストーリーの実現にはさまざまな要因がありますが、確かなのは、優れた音楽、有能なアーティストチーム、そして効果的なマーケティングが必要だということです。
デジタル空間で有名になったbbno$は、バンクーバーのブリティッシュコロンビア出身で、今やインターネット上だけでなく、メインストリームの最前線でスーパースターとして活躍するインディーアーティストです。このユーモアと堅実さを併せもつラッパーは、2019年にSpotifyで7億7,000万回を超える再生数を記録した「Lalala」でバイラルヒットを達成し、一気にブレイクしました。それからもbbno$の勢いは衰えず、Spotifyでのフォロワー数は840,000人に達し、月間リスナー数は900万人を超えています。
マネージャーサービスとアーティストの育成を手がける企業mtheoryは、2021年の初めからbbno$のパートナーとしてその成長を支えてきました。リリース戦略、ツアーの開催、クリエイティブの機会を支援することでbbno$のマネージメントチームをサポートしてきたのです。
bbno$とmtheoryとの関係は、目標を設定することから始まりました。「bbno$にはレベルアップが必要でした」と、mtheoryのデジタルマーケティング部のディレクターを務めるHannah Waittは言っています。「bbno$にはスマートな戦略のもとで成長してほしいと思っています。それには、しっかりと強固なファンベースを育てることが必要でした。bbno$の目標の一つは音楽制作とツアーを行うこと、そしてそれで生計を立てることだったからです」
その秋の10月8日にbbno$は、ニューアルバム「 eat ya veggies 」をリリースし、それを記念するツアーを10月に開始しました。mtheoryのbbno$チームは、「Lalala」や、よくコラボレーションするYung Gravyとのヒット曲を聴いたリスナーに、もっとbbno$の音楽を聴いてもらう方法を必要としていました。bbno$の音楽を偶然耳にするのではなく、リスナーが自分の意思で能動的に再生するようになることが必要だったのです。bbno$チームがこの目標を達成するのに利用したツールの一つは、Marqueeでした。この宣伝ツールは、全画面に表示されるレコメンド広告で、ニューリリースをSpotify FreeとSpotify Premiumのリスナーに宣伝するものです。さらに、自分で再生するようアプリのホーム画面から新曲の再生画面にリスナーを誘導できます。bbno$は、アルバムのリリースに先駆け、一連のシングルをリリースしました。これは、mtheoryのWaittとbbno$チームの戦略に基づき、Marqueeを利用して特定のオーディエンスセグメントに働きかけるためです。
mtheoryとbbno$の連携はシングル「bad to the bone」から始まりました。「私たちの最初の目標は離脱したリスナーをターゲットにすることでした」とWaittは言います。この離脱したリスナーとは、特定のアーティストの音楽を以前は聴いていたものの、過去6ヶ月は能動的に再生していないリスナーのことを指します。「そういったリスナーは、『Lalala』を知っていても、アーティストとしてのbbno$のことは知りません。理由が何であれ、6ヶ月は再生していないのです。それで、私たちは『離脱したリスナーのカテゴリーに当てはまる人がどれだけいるか調べ、この最初の挑戦でできるだけ多くのリスナーにbbno$の音楽をもう一度聴いてもらおう。そして6週間後には次の曲をリリースして、戻ってきたリスナーに夢中になってもらおう』と決心したんです」
次にチームは、シングル「help herself」の宣伝に取りかかりました。この楽曲では、オーストラリア出身のインディー・ポップの天才BENEEをフィーチャーしています。「私たちはbbno$に最近興味を持ったオーディエンスセグメントに注目しました。離脱したリスナーとカジュアルリスナーにはすでにアプローチしていたからです」とWaittは説明します。「それは大きな成果を引き出しました。リスナーに楽曲を聴いてもらい、保存してもらうことで、bbno$の次のソロリリースへの期待を高めることができたのです」Waittは、リスナーのプロフィール情報だけでなくリスナーの場所についても細かく考慮し、巧みな戦略を立てました。「この楽曲では、オーストラリアもターゲットに加えました。オーストラリアのBENEEのファンベースにアプローチすることで、BENEEのファンをbbno$のファンベースに引き入れ、次のシングル『wussup』をMarqueeで宣伝できると考えたのです」
戦略的にオーディエンスセグメントを利用することで、BENEEをフィーチャーした「help herself」は37%の継続聴取意向率を獲得しました。これは、意図的かつ能動的な再生数を延ばすことを目指していたbbno$とmtheoryにとって嬉しいニュースでした。「継続聴取意向率が高いということは、リスナーがその楽曲を聴き、それを気に入り、ライブラリやプレイリストに保存することで、もっと聴きたいという意思を示したということです」とWaittは説明します。
ファンに焦点を当てたこの戦略は功を奏し、2021年3月から2021年6月にかけて、bbno$の月間再生数のうち、能動的にアクセスする必要があるソース (ユーザーのプレイリスト、ライブラリ、bbno$のページなど) からの再生が大きな割合を占めていることが確認されました。その割合は、38%から78%に上昇したのです。bbno$のファンがニューリリースを能動的に再生することで、作品に対するエンゲージメントは大きく向上しました。「Marqueeでは、リスナーにもう一度夢中になってもらえるよう働きかけられます」とWaittは言います。「ファンが特定の音楽を能動的に聴くと、その音楽はファンのアルゴリズムに組み込まれるため、自動再生されたり、Daily Mixで再生されたりします。1週間のキャンペーンで獲得できる再生数に加え、このロングテール効果は、Marqueeというツールが優れていることを示す指標と言えます」
Marqueeを利用することで、bbno$の勢いは増し、「eat ya veggies」に対するSpotifyリスナーの期待は高まりました。「ニューリリースのたびに、再生最高数は伸びていきました」とWaittは説明します。「Marqueeで宣伝を行ったシングル『edamame』の1日あたりの再生数は860,000回を超え、これまでで最高の再生数を達成しました。これは現時点で、bbno$の作品で最もヒットした『Lalala』を上回る勢いです。bbno$をしばらく聴いていなかったリスナーが、Spotifyでもう一度bbno$に夢中になるのを見ることができました」
Spotifyとつながる
Marqueeの継続的な改善に伴う最新情報をお伝えします。詳しくは、「Marqueeの利用を開始する」のガイド、またはSpotify for Artistsのサイトをご覧ください。
キャンペーンでMarqueeを使ってターゲットに設定できるのは、ブラジル、フランス、ドイツ、メキシコ、英国、米国などの30以上のマーケットにいるオーディエンスです。ターゲットの設定は、対象となるニューリリースがある場合にSpotify for Artistsのダッシュボードから行えます。Marqueeでターゲットに設定できる国について詳しくは、こちらをご覧ください。Marqueeは一部のマーケット向けに提供されており、Spotify for Artistsで直接利用できます。これらのマーケットのいずれかを拠点としている場合は、請求先の国を設定し、[キャンペーン] タブからMarqueeを開始してください。
Spotify for Artistsは、あなたがファンベースを拡大し、目標を達成していけるようサポートします。